買う ~買いたい盛岡~

伝統とモダンが融合した美しい形。 いつもそばに置いて使いたい。

古くからの技術を受け継ぐ伝統工芸品や、センスが光る新しい器など、盛岡の物産は種類も用途も多彩。その一つ、どっしりとした風格の南部鉄器は、岩手を代表する工芸品である。南部藩主が甲州や京都から鋳物師や釜師を召し抱え、茶の湯釜や武具などを作らせたことが始まりと伝えられ、今も南大通や肴町を歩くと、江戸時代から続く「南部鉄器」の老舗が、そう距離を置かずに並んでいる。秀衡塗や浄法寺塗、姫神塗など、日本の手仕事の結晶である漆器は、使うほどに艶を増して、愛着がわいてくる。焼き物やガラス製品は、比較的歴史は新しいが、作り手のセンスが光り、使い勝手の良さと生き生きした表情で、暮らしのシーンを彩ってくれそうだ。いつもそばに置いて使いたいもの、あの人にすすめたいもの。いろいろあって選ぶのに迷うけれども、そのバックグラウンドにある自然の情景や風土にも思いを馳せれば、温かい心が伝わってくるものばかりだ。

南部鉄器

南部鉄器

南部藩の庇護のもと、400年の伝統を受け継いできた。

昭和50年には伝統的工芸品として全国第1号の指定を受けている。
伝統ある湯釜や鉄瓶のほか、モダンなクラフトなど現代的なセンスも加えて幅広い支持を得ている。

ガラス製品

向こう側が透けて見えるほど透明さが際立つglass Kの製品。

花瓶なら花を生かすように、器なら使い勝手がいいように、ガラスが持つ美しさだけでなく、機能性も追求している。

1.南部焼不来方窯
益子焼で修業した後、昭和45年に盛岡に築窯。手に馴染む素朴な形にたっぷりかける白釉が特徴で、辰砂(しんしゃ)を入れた赤紫色の草花の模様が柔らかく温かい作風を引き立てている。
2.秀衡塗
奥州藤原氏の三代秀衡が京都から工人を招いて作らせたのが起源と伝わる。雲形模様の上に金箔の割菱文を張り、雲地の下には吉祥紋様を描く「秀衡文様」が特徴。最近は現代的に洗練された模様も人気。
3.姫神塗
地元産の原木から作られた椀や盛り皿など、木目を生かしたぬくもりのある風合いが特徴。
漆をすり込んではふき取り、磨き上げる「拭き漆仕上げ」の漆器は手にして飽きない美しさがある。
4.浄法寺塗
奈良時代の神亀5年(728)に開山したと伝わる浄法寺町の天台寺で、寺僧が作った什器が起源といわれる。下地づくりでは23もの工程が繰り返される堅牢で艶やかな塗りは、黒塗り、朱塗りとシンプルが主流。
5.北杜窯
盛岡手づくり村内にある北杜窯は、古来朝鮮の李朝前期に焼かれた粉引の技法をベースに、象嵌や掻き落としなどの手法を取り入れながら、新しい感覚で現代性を感じさせる作品づくりをしている。
6.岩谷堂たんす
奥州藤原氏の初代清衡が、岩谷堂(奥州市江刺区)に築城した際、産業として奨励したのが起源といわれる。ケヤキなどの主材を重厚な漆塗りで仕上げ、豪快で華麗な手彫りの金具で飾る。美しく、しかも堅牢さが特徴。
7.南部桐たんす
岩手は桐の産地。南部桐は伸縮性に富み、湿気を呼ばず機密性も高い。火事からも水害からも衣服を守るので、女の子が生まれると桐を植え、嫁入りする時にその木でたんすを作るといわれた。30年生きた桐は、100年以上使える。
8.自然木家具
ブナ、トチ、セン、ケヤキなど、身近な広葉樹の自然な形をそのまま生かした家具。1枚板のテーブルや1本の丸太をくり抜いたいすなど、そこにあるだけで重厚感が漂い、すがすがしい自然の息吹に包まれる。
9.南部古代型染
藩政時代に武士たちが衣類などに用いていた図柄を復元した染物。南部家の紋章だった向鶴をはじめ牡丹、千羽千鳥などの型紙を彫り、布の上に防染のりを置いて染め抜くという伝統的手法で作られている。代々伝わる型紙は300種類以上。現代に生かした図柄は粋な伝統美が感じられる。
10.木馬
天然木を材料に、シンプルなデザインと頑丈なつくりを基本に据えた手づくりの木馬。数百年を生きてきた自然の鼓動が、現代の暮らしに優しく力強く息いている。
11.ホームスパン
明治初期、イギリス人宣教師が岩手に広めたホームスパンは、羊毛を染め、手紡ぎした糸で織るというすべてが手作業の織物。優しい風合いで気品があり、軽くて温かい。マフラー、ネクタイ、ショールなど小物もいろいろ。
12.南部しぼり 紫根染・茜染
植物のムラサキ、アカネの根を染料に使った染物。藩政時代は「南部紫」といわれたほど、岩手は紫根の産地だった。型を付けた布を一針一針縫い取っていく絞りは、縫うだけで半年~1年を要し、完成まで1~5年かかる。
13.竹細工・ツル細工
岩手の竹は、材質が強靭で弾力性に富んでいることから、古くから生活用具などに利用されてきた。サルナシのバッグなど岩手の山で育ったツルや木の皮を素材にした製品も、使えば使うほど深みのある風合いを増してくる。
14.ヴァイオリン
演奏する人に合った材料を選び、採寸まで1つ1つこだわった設計で丁寧に製作。修理も行なっている。
15.小型筝 和音
伝統の筝の音色をそこなうことなく、ハーフサイズにコンパクト化した製品。初心者でも糸の調整や取り替えが容易にできる上、幅は長筝と同じなのであまり違和感がなく移行できる。2002年グッドデザイン賞を受賞。
16.南部桐下駄
岩手の桐は昔から「南部の紫桐」と呼ばれ、紫がかったきれいな木肌が好まれた。木目が細かいので軽くて柔らかく素足にぴったり。下駄は足指が丈夫になって健康にもいいと評判。マンションやアパートでも履ける音の静かなものもある。
17.手作り刃物
江戸時代から続く古い鍛冶屋さんで作られた刃物類。火の色も、鉄を打つ響きも昔のままに手作りされる。重すぎず軽すぎず、手になじみやすい包丁や、この地方独特の盛岡風庭ばさみはファンが多い。
詳しい情報はこちらでご覧ください。 盛岡バーチャル博物館