今年の映画祭テーマは・・・犯罪と美女!

 犯罪の陰に女あり(但し、美女に限る)。犯罪が美女を招き寄せるのか、美女が犯罪を誘発するのか、それは知らない。けれども犯罪と美女が結びつくことで、互いがより一層官能的な輝きを増すのは確かだ。あえて言ってしまおう! ミステリー映画を見る最大の楽しみとは“謎めいた微笑を浮かべる美女によって、男たちが破壊へと導かれるプロセスを楽しむこと”なのだ(つ、つまりSM?)。
 この映画祭テーマに基づき、今年も和田誠さんにイラストを描いていただきました。肩もあらわなイブニングドレスの金髪美女、右手には硝煙漂うピストルが・・・恐らくはフィルム・ノワールの名作「ギルダ」に出演したリタ・ヘイワーズ(世界的大富豪アリ・カーンと浮き名を流し、天才オーソン・ウェルズをも虜にしたハリウッドを代表する美女)をイメージしたものと思われます。正しくは今回のテーマにピッタリの名イラストではありませんか。
(みちのく国際ミステリー映画祭 制作委員長:道又力)
和田誠和田 誠 Wada Makoto
プロフィール/
1936年生まれ。1955年多摩美術大学入学。在学中に日宣美賞を受ける。1959年ライトパブリシティに入社。9年間社員デザイナーを務める。1964年短編アニメーション「殺人」を制作、毎日映画コンクール大藤信郎賞を受ける。1977年「週刊文春」の表紙(絵とデザイン)を担当して現在に至っている。1984年、映画「麻雀放浪記」を監督。報知映画賞新人賞その他を受賞。1989年、映画「怪盗ルビイ」でブルーリボン賞受賞。1994年、幅広い活動が認められて菊池寛賞を受ける。著書は「和田誠百貨店」「ことばの波止場」「冒険がいっぱい」など多数。昨年度より、本映画祭のポスター・パンフレット表紙等のイラスト・デザインを担当。